今日はいつもと違って私の個人的な話です。個人的な記録です。
電話での報告
全ては一本の電話から始まりました。基本的に家族と電話することはほとんどなかった私ですが、その日は珍しく実家を出て暮らす私のところに父から電話がかかってきました。
他愛もない会話が続いていましたが、私はフィリピン人の彼女との結婚を考えていたため結婚しようとしている彼女がいることをその電話で報告しました。
その時は特に問題もなく電話は終わり、その後私に待ち受けている人生で最悪の日’’あの日’’が訪れることになるとは思ってもいませんでした。
片道７時間かけて会いに来た両親
その電話の何日か後、父からLINEで「今度、三重県まで行こうと思う」と連絡がありました。私は当時、三重県で生活しており実家がある関東から両親は車で７時間かけて来ると言い始めたのです。
私が三重に住み始めてから両親が三重に来たことはなく初めてのことだったので、最初は何か嫌な予感はしました。でも、旅行好きの両親なのでただの旅行ついでだろうと考え普通に合う約束をしました。
両親との面会当日
忙しい両親なので三重に来たのはメッセージから数ヶ月後のことでした。伊勢市にある宇治山田駅前で待ち合わせをして伊勢神宮に行きました。
普通に話をしながらただの観光をしました。悪夢が待ち受けていたのはこの後です。
両親が本題に入る
伊勢神宮観光も終わりどこかのファミレスに入りました。両親はテーブルを挟んで私の前に座り注文を終えると、どれくらいの時間だったかは定かではありませんが少しの間沈黙を続け少し空気が悪くなりました。
そんな沈黙を破ったのは父でした。内容は結婚は認めないという内容で、そこから私の婚約者であるフィリピン人彼女の罵倒のラッシュが続きました。まだ会ったことも見たことすらもない彼女に対し続くあまりにも酷すぎる罵倒で私はショックを受けてしまい細かい部分はほとんど覚えていませんが、とりあえず「結婚はするな」という内容でした。
私は「まず一度彼女に会ってみて話をするところから始めよう」と提案しましたが聞く耳を持たれず「彼女は日本語が話せないから話はできない」と言われ会うことすらも拒絶されました。
何時間ファミレスにいたかは覚えていませんが、私の精神はズタボロにされてファミレスからの帰り道に両親の車の後部座席で自然と涙が溢れてしまっていたのを覚えています。その後は、両親に連れられて寿司屋か何かに入り、声も出せなくなった私の前には何かは覚えていませんがドリンク一杯と何かの寿司が置かれていた気がします。一口も手をつけていないし、よく覚えていません。
その寿司屋でも両親は何かを言っていたかもしれないし、黙っていたかもしれません。私はそんなことはもう何も分からないくらい頭の中は真っ白、いや真っ黒になってしまっていました。
うつ状態
その日を堺に私は鬱になってしまいました。仕事は好きなことを仕事にしていたため、特に問題なく続けていました。しかし、問題は両親には自分の居場所が知られてしまっていることでした。
なんとかしなければいけないと思っていましたが、うつ状態だったのでとりあえず良くなるまでは三重県の同じ職場で働き続けました。
心の支え
その職場には私の中学時代の柔道の恩師であり、高校の先輩であり、職場の上司(?)でもある非常に縁の強い先生がいたのですが、実はその先生も結婚時には家族に反対されて反対を押し切って結婚した経験をしていました。今では家族で幸せに暮らしています。
その先生に’’あの日’’のことを伝えると「そんなの関係ねぇ、自分が愛した人を信じろ」と言っていただき、うつ状態だった私の心の支えになりました。
’’あの日’’から半年後～転職
忘れもしない’’あの日’’から半年も経ち気分も少しずつ晴れて来た頃、両親から居場所を晦ますために転職活動をはじめました。そして、フィリピンの某現地企業の内定を勝ち取り私は家族にも言わず三重の職場を辞めてそのまま入社しました。
その支えていただいた先生も転職には大賛成で門出を祝ってくれました。
現在
色々あってせっかく転職には成功したのですが、新型コロナウイルスの影響でフィリピンに入国できず今も日本にいます。そのため、彼女にもしばらく会えず未だに駆け落ち婚は成功できずにいます。
今でも両親には私の居場所は伝えていないし、電話番号も変えて連絡も取っていません。’’あの日’’以降一度も会っていませんが、今後も遠分は家に帰らないし連絡も取らない予定です。
またこの経験で学んだのはどんな人でも鬱状態になってしまうということでした。私は心は強く鬱なんて心の甘えだと思う派でしたが、そんなことはなくどんな人でも陥るリスクがあることを知りました。また、どんなに自分を責められるよりも、大切な人を責められることのほうが辛いということも知りました。
